不動産購入①物件検索(仲介)

☆①インターネット、チラシ、店頭などで気になる物件を検索。
②気になった物件について不動産会社へ問合せ(資料請求、内見希望)
③実際に内見
④購入する意思が固まったら「購入申込書(買付)」へ記入。あわせて、「住宅ローン事前審査」へ申込。
⑤売主が「購入申込書」内容について承諾&「住宅ローン事前審査」の承認
⑥日程を決定し、「重要事項説明」及び「売買契約」の締結
⑦「住宅ローン本審査」へ申込&承認
⑧住宅ローン利用銀行との「金銭消費貸借契約(金消)」の締結
⑨残代金支払い(決済)&鍵の引受け(物件引渡し)

①まずは物件探しからスタート!
物件を探すと言ってもどのように探せばいいか分からない方も多くいるかと思います。
具体的には以下の方法が挙げられます。

・一括検索サイト、アプリで探す
→1番メジャーな検索サイトとしては、みなさん1度はお聞きしたことがあると思いますがSUUMO(スーモ)」です。私が仲介業を行っていた頃も圧倒的に問合せの数が多かったです。人気の理由としては、まず物件数の豊富さです。ほとんどの不動産会社がSUUMOと提携をしており、取り扱っている不動産の大部分をSUUMOに掲載します。また、SUUMOでは写真の枚数・魅せ方、文字数の多さ、レイアウトの多彩さもあり、物件の魅力をより感じられるように工夫されています。だからこそ「まずはSUUMOから探しましょう!」と言っても過言ではないほど便利なサイトであり、個人的にも非常におすすめです。
ちなみに、他にも「at home」や「HOME'S」というサイトもあり同様に検索することができますので、使い勝手の良いサイトをご利用ください。

・仲介業者のHPから検索
→こちらはSUUMOの検索方法と大部分は同様です。ただし、こちらのHPに掲載している物件数はSUUMOに比べると少なくなります。なぜなら、仲介業者のHPは自社の取り扱っている物件、提携している不動産業者の扱っている物件しか原則掲載していないからです。では、「使う意味がないね。」と思われるかもしれませんが決してそんなことはございません。以下のメリットがありますので、特徴を理解して上手く活用してください。

a.自社グループ会社が分譲したブランドを検索できる
→こちらの検索方法は意外と便利です。例えば、「野村不動産ソリューションズ」という仲介業者が運営する「ノムコム」というサイトでは、グループ会社である「野村不動産」が過去に分譲した、「プラウド」、「オハナ」等のブランドに限定して検索することができます。(「三井のリハウス」であれば「パークシリーズ」、「住友不動産販売」であれば「シティシリーズ」等)。探すことに慣れてくると、同じエリアのマンションでもブランドによって価格が大きく違う場合があることに気づくと思います。それは、ブランドとしての知名度があれば、資産性の高さ・安定性にも繋がると考える人が多いため購入検討者が増え、結果として物件価格が上昇するためです。各社コンセプトにしていることや特徴が違うため、気に入ったブランドがありましたらぜひ仲介業者のサイトを使ってみてください。(全社のHPを調べたわけではないので保証はできませんが、大体過去に分譲した物件の検索機能があると思います。わかりづらいページにあることもございますので探してみてください。)

b.物件情報をSUUMOより詳細に入力している場合がある
→仲介業者は基本的にはSUUMO、自社HPのどちらにも物件情報を掲載します。ただし、仲介業者がSUUMOに掲載するためには料金を支払う必要があります。実は、SUUMO掲載枠は細かく料金設定によりパターン分けされており、料金が高い枠ほど写真数を増やせたり、検索ページの上位に表示することができたり、レイアウトを自由に設定することができる等のメリットがあります。(中には無料の枠もありますが、デメリットが多くあまりメインとして使っている業者は多くないでしょう。)
仲介業者の販売に充てられる費用も無限ではないので、販売活動しているすべての物件をSUUMOの最上位枠に掲載できるとは限りません。優先度の高い物件から上位の枠に登録するはずです。ただ、自社HPであれば費用もかからず可能な限り物件情報を伝えられるよう最大限のアピールができます。例えば、パノラマ撮影や家具配置シュミレーション等を掲載している物件も中にはあります。このように、同じ物件でもサイトによってはより物件情報の豊富な場合もあるので、SUUMOと併用してHPを活用いただくとをおすすめします。

c.住みたいエリアに実際に行き、外観や立地、雰囲気の良さそうな物件を目で見て探す
→検討エリアがある程度定まっており、距離的にも近い場合にはこの方法もおすすめです。
各種サイトやマップアプリ等でも建物外観を確認することはできますが、実際に目で確認することで少なからず異なった印象を受けるはずです。建物のデザインや規模感、駅までの道のりを重視する場合は、この方法もかなり有効だと思います。街中で気になった物件があったら何かにマンション名だけでもメモしておくといいかもしれません。

d.仲介業者へ訪問・問合せをして物件を紹介してもらう
→内見の問合せの時には必ず仲介業者へ問合せをすることになりますが、物件探しの段階で問合せをすることも有効な手段です。電話やネット問合せでは、営業担当者もみなさんのことをまだよくわからない段階なので、正直ピンとくる物件は紹介してもらえないかもしれません。真面目に物件を紹介してもらいたいときは、直接店舗に訪れ希望条件等を細かく伝えたうえで紹介してもらうことをおすすめします。(準備する時間が必要なので、可能な限り来店予約をしていきましょう。)
ただこの方法は、まさにこれから物件探しを始めるタイミングであり、不動産に関する知識がまったくない方に向いている方法です。個人的には、まずは自身でネット検索をして物件を内見し、その流れで営業担当者に良い物件がないか紹介をしてもらう方法が1番良いと思っています。不動産のプロに紹介してもらうことで、自分だけでは気づけない自身のニーズや、違った視点から考えることができるので、検討の幅を正しく広げ、さらにそこから絞り込むことができると思います。
また、知っておいていただきたいことが1点ございます。それは、仲介業者が扱っている物件は、SUUMO及びHPに掲載している物件がほぼ全てだとお考えいただきたいということです。「ネットに掲載されていない何か良い物件はないですか?」としばしば問合せがありますが、売買仲介業の特徴を知れば、ネット掲載していない物件はほぼないということをご理解いただけるかと思います。(下記※1.2)で記載します。そのため、ネット掲載されていない物件目当てだけで不動産業者へ問合せすることはあまりおすすめできません。もし、誰よりも早く情報が欲しいのであれば、「〇〇マンション」が新しく売りに出されたら早めに教えてほしいというように依頼をしておく方が良いかと思います。

※1
まずは、売買仲介における「仲介手数料」のお話です。仲介手数料は仲介業者にとっての唯一の収入です。簡単に言えば、手数料から販売活動にかかった費用や人件費等を差し引いた金額が利益となります。
仲介業者は手数料額を最大にすることが第一の目的ですが、手数料額の上限は下記の通り宅建業法により定められているので自由に設定することはできません。
仲介手数料=(物件価格×3%+6万円)+消費税
(上記は物件価格が400万円以上の場合ですが、本記事では都心物件を基準に記載しているので、400万円未満の場合は省略します。)

例 物件価格5,000万円で契約した場合
→(5,000万円×3%+6万円)+消費税=171万6,000円となります。

続いて、1つの仲介取引に関わる顧客と仲介業者の話です。これには大きく分けて下記の2つのパターンがあります。

a.仲介業者が1社の場合:売主、仲介業者、買主
→この場合、仲介業者は売主と買主どちらの仲介も担当するので、物件の売却活動も行いますし、買主の購入活動も行います。業務量は多いですが、仲介手数料は売主と買主どちらからも受け取ることができます。
ちなみに5,000万円で契約が成立した場合、売主から171万6,000円、買主から171万6,000円で合計343万2,000円も受け取ることができます。

b.仲介業者が2社の場合:売主、仲介業者A(売仲介業者)、仲介業者B(買仲介業者)、買主
この場合、仲介業者A,Bはそれぞれ売主か買主のどちらかを担当します。A,Bは共に1つの取引を担当する共同仲介という立場になりますが、実際にはそれぞれ担当する顧客とのみ直接連絡を取るので、相手方の顧客と直接連絡を取ることはございません。
ちなみに5,000万円で契約が成立した場合、売仲介業者Aは売主から171万6,000円、買仲介業者Bは買主から171万6,000円を仲介手数料として受け取ることができます。

上記から見てわかるように、1つの取引で利益を最大にするためには仲介業者は1社のみである必要があります。これを一般的に「両手(両手仲介)」と呼びます。(売主・買主両方から手数料を受け取れるため)。反対に、仲介業者が2社の場合は「片手(片手仲介」と呼びます。

※2
仲介業者は、自社で売却活動を行っている物件(自社物件)を「レインズ」という不動産会社専門の不動産情報サイトに掲載します。仲介業者は、他社が売却活動を行っている物件の情報は、このレインズというサイトで検索します。そこで良い物件があれば掲載している業者へ連絡し、内見の日程を決め、実際に顧客を案内することになります。
ただし、レインズに掲載されている物件数はSUUMO等のサイトに掲載されている数に比べたら少なくなるはずです。(掲載物件数は把握していませんが、良い物件ほどレインズには掲載されていない可能性があるという意味です。)
それはなぜかと言いますと、仲介業者はできる限りレインズには自社物件を掲載したくないからです。ただし、売却活動の依頼方法にもよりますが、売主が売却依頼の契約をした日(媒介契約を締結した日)から7日〜14日以内にレインズへ掲載する義務があります。そのため、一時的にですがSUUMOに掲載している物件がレインズには登録されていないという状態が発生するのです。(つまり、仲介業者がSUUMO等のサイトに掲載していない物件を取り扱っていることはほぼないということです。)

ここまでご理解いただければ残すは最後の段階です。
仲介業者はレインズにできる限り掲載したくないと上述しましたがなぜでしょうか?
それは、レインズに掲載してしまうと、自社物件に他社から内見の問合せが入ってしまうからです。
両手で成約させる大原則としては、自社物件に顧客から直接問合せを受け、内見を行い成約させる必要があります。まさにSUUMOやHPが顧客からの直接問合せを期待できる重要なツールなので、レインズに掲載する前に先行して掲載することになるのです。

結論として、仲介業者が取り扱っている物件はほぼ全てネット上で公開されているため、仲介業者が非公開物件を多く抱えていると期待をするのはやめましょう。ただし、売却依頼を受けた直後でSUUMO等のサイトに公開する前の物件情報がある可能性はございます。もし、人気物件を検討していて売物件が出たらすぐにでも内見したいという気持ちがあるのであれば、あらかじめ仲介業者へ連絡しその強い気持ちを伝えれば、ネット掲載前の情報を優先的に連絡がもらえるでしょう。

⇒結論

物件探しはまず「SUUMO」を使いましょう。
そしてブランドにこだわりが出てきた場合は、各社HPも合わせてご利用ください。
また、購入検討マンションが既に定まっている場合は、情報を早くもらえるよう仲介業者に事前に問合せをしておくことをおすすめします。

今回は以上となります。
次回は、物件検索後の問合せ方法について書かせていただく予定ですのでよろしくお願いします。
ご覧いただきありがとうございました。



中古マンション購入編(仲介)①

みなさんこんにちは。

今回から、中古マンションを購入する際の仲介取引についてご説明します。

営業担当者としての本音等の普段耳にしない側についても触れたいと思います。

できる限り細かく情報量を増やしたいので、少し読みづらいかもしれませんがご了承ください。

 

【売買仲介の流れ】

1.インターネット、チラシ、店頭などで気になる物件を検索。

2.気になった物件について不動産会社へ問合せ(資料請求、内見希望)

3.実際に内見

4.購入する意思が固まったら「購入申込書(買付)」へ記入。あわせて、「住宅ローン事前審査」へ申込。

5.売主が「購入申込書」内容について承諾&「住宅ローン事前審査」の承認

6.日程を決定し、「重要事項説明」及び「売買契約」の締結

7.「住宅ローン本審査」へ申込&承認

8.住宅ローン利用銀行との「金銭消費貸借契約(金消)」の締結

9.残代金支払い(決済)&鍵の引受け(物件引渡し)

⇒大まかには以上1.〜9.の流れで進行します。(大体1ヶ月半〜3ヶ月程度が標準です。)

ざっと流れを記載しただけなので内容がよく分からず手続きが大変そうだと感じるかもしれませんが、実際は不動産会社の営業担当がサポートしてくれるので問題なく進められるはずです。ただし、営業担当は手続きのサポートはしてくれますが、何のためにどんな手続きをしているのか詳細説明まではしてくれないこともあります。(もちろん中には丁寧に説明してくれる担当者もいますので、正直運次第です。)

仲介での中古物件購入は比較的早いスピード感が必要です。そのため、よく分からないままの状態で手続きを進めてしまうということがしばしば起こります。このように細かい部分まできちんと理解せずに購入に至ってしまうと、後から大小様々な後悔の念を生むことに繋がってしまうでしょう。

次回から1.〜9.の各段階で注意したいポイントやおすすめの方法について、より細かく記載していきたいと思います。(長い文章を書くと疲れてしまい時間がかかるので、項目ごとに分けて投稿する予定です。)

新築or中古 それぞれの特徴

みなさまこんにちは。

今回は「新築or中古」についてお話ししたいと思います。(マンションメインでお話しさせていただきます。)

まずみなさんがマンション購入と考えた際に、早速すぐに2つの選択肢が出てきます。1つ目は【新築マンション】。そして2つ目は【中古マンション】。

この2つの選択肢は新居探し自体を大きく左右する非常に重要なポイントとなります。みなさんもきっと同じだと思いますが、日常生活をする上では、家電や道具など一般的には新しいものの方が価値が高く好まれる傾向があります。私も同じ値段で新品テレビと中古テレビが売っていたら迷わず新品を購入することでしょう。ただし、不動産の場合はそんなに単純なものではございません。どちらにもメリット・デメリットが存在し、向いている人・向いていない人が求めているものによってはっきり別れます。それぞれの違いをきちんと理解した上で、ご自身の求めている条件に合致する方を選べば良い結果に辿り着くと思います。

 

<新築分譲マンション>

不動産会社がマンションを建設できそうな土地を購入します。そこへ、実際にマンションを建設します。そして、各部屋ごとに値段をつけホームページや広告等で大々的に宣伝活動を行います。そして、多くの場合はマンション建設地の近くに「モデルルーム」を作り、実際に使われる設備や部屋の様子を見学することができます。

また、販売のタイミングとしてはマンションがまだ建築されていない状態で販売開始されるものと、実際に竣工(完成)されてから販売するパターンがございます。ただ、多くの場合は竣工前からの販売が多く、大規模なマンションであればほぼ100%くらいの確率で竣工前からの販売となることでしょう。

売主=マンションを作った不動産業者(デベロッパー)

a.メリット

・マンションによっては、無料でカラーや間取りを選べるセレクトオプションがあるところも

→インテリアカラーや間取りの変更は原則リフォーム業者に依頼するものです。ただ、セレクトオプションでは、いくつかある選択肢の中から好みに合ったものをセレクトできる場合があります。もちろん有料の場合もあり、なかにはセレクトオプションがない(時期によっては終了している)物件もございます。

・原則同時期に一斉入居するので、基本的には近所トラブル等はない

→全体もしくは棟ごとに、引渡し日が定められており、未購入住戸を除き原則一斉に入居します。そのため、長年住んでいる感じの悪い人等は入居時点ではいません。お互いにこれから始まる新居生活を楽しみにしている、明るい方が多いことでしょう。

・不動産業者から直接購入するので、引渡し後の設備補償等が比較的手厚い

→新築マンションの売主はマンションの建築主である不動産業者です。各社サービス内容は異なりますが、引渡し後の設備保証期間は長いことが多く、定期点検等もございます。

・部屋のファーストオーナーになれるステータス

→住戸の最初のオーナーになれるのはこの機会以外にはございません。マンション所有をステータスの一種として考える人には1番と言ってもいいくらいのメリットでしょう。

・住戸内の設備・間取りが最新のトレンド

→設備や間取りには、時代によってトレンドがあります。設備を製作しているメーカーも常に新しい商品を開発していくので、使い勝手が良くなることが期待できます。間取りに関しても廊下幅や水回りの位置などライフスタイルに合わせて常に移りゆくものです。最近でな、働き方の変化により、従来は納戸となっていたようなちょっとしたスペースを作業可能な「テレワークスペース」とする間取りの工夫をしているマンションが多いですね。

・中古売買に比べて諸費用が安い

→新築物件購入時に発生する主な諸費用は以下の項目です。住宅ローン諸経費(事務手数料、保証料、提携ローン利用料等)、登記費用、管理費・修繕積立金一時金、印紙税、不動産取得税、火災保険料等です。中古物件の仲介取引ではこの項目に加え「仲介手数料」が発生するので、同じ価格の物件を購入する場合は基本的に新築分譲マンションの方が安い諸費用となります。

・中古物件に比べ、住宅ローン控除等の補助制度が適用しやすい

→一部例外もありますが、中古物件売買(個人が売主)に比べると、新築購入では約倍の金額の住宅ローン控除を受けることができます。これは、売主(不動産業者)が消費税の課税業者であることによるものです。

 

b.デメリット

・建物竣工前に販売開始となる場合が多い。そのため、実際の建物を見ずに購入しなくてはならない。

→多くの場合は建物竣工前に販売開始となり、人気物件であれば竣工前に完売となることも多くあります。竣工後に販売する物件もありますが、大規模マンション等はほぼぼぼ竣工前販売でしょう。モデルルーム見学である程度はイメージすることができますが、広さ・眺望・日当たりを実際に体験することはできないので、知識が少ない人ほど想像との乖離が生まれてしまいます。不動産業者としても様々なツールを使いできる限り実際のイメージができるよう努めますが、少なからず想像と違う箇所はあると思っておいた方がいいと思います。

・契約から引渡しまで比較的長い期間を要する。

→物件によっては短い場合もありますが、引渡しが数年後ということもしばしばあります。これは様々なリスクに繋がる場合があります。例えば、現時点で最適な選択肢だと思った物件を契約しましたが、引渡しのタイミングまでにさらに良い物件が販売されているかもしれません。また、天災地変等でそもそも予定した時期から引渡しが遅れてしまうことだってあります。(まさに、「晴海フラッグ」というマンションは東京五輪遅延の影響で引渡しも約1年ほど遅延しました。)その他リスク例:勤務先業績悪化・収入減少、市況の変化、家族人数の増減等

・手付金額が高いことが多い

→不動産業者や物件により異なりますが、大体売買金額の10%程度を手付金として現金で支払うことが多いです。5,000万円の物件では500万円もの金額を支払う必要があるので、家庭にとっての負担は大きいはずです。(フルローンを組めば決済時には手付金分も戻ってきますが、一時的にでも現金で用意できない場合は契約することすらできません。)また、手付金分の金額を本来は他の運用に回せたと考えると、機会的な損失にもなります。

・比較できる物件が少ない

→新築物件は同じエリアで何件もの物件が同時に販売されることはあまりありません。(そもそも土地には限りがあります。)そのため、住みたいエリアが決まってる人には比較できる物件が無く、よく検討できないまま購入することとなってしまいます。

・物件価格が高い

→建物の築年数は物件価格に大きく関わります。当然ですが新築物件は価格が中古よりも高くなることが多いでしょう。(まったく同じ物件は存在しないので単純に比較することはできませんが...)。

・人気物件は抽選販売となり買えないこともある

→新築物件は基本的には販売を第1期、第2期というように期ごとに分けて販売します。(完全先着順の物件もありますが)。そのため、例えば201号室を買いたい人が複数人いれば抽選販売となります。最上階住戸、角部屋、割安な部屋等の人気が高い部屋は買いたくても買えないということが起こってしまいます。

 

<中古マンション>

中古マンションの主な取引形態は仲介取引となります。不動産業者は買いたい人と売りたい人の仲介をする立場であり、物件を所有しているわけではありません。あくまでも売主は、その物件を保有している個人となります。(法人の場合もありますがわかりやすくするために一旦触れません。)

仲介業者は売主へ取引を成立させるために必要な専門的な知識を提供し、実際に販売活動を行います。ただし、売買価格等の条件を決定するのはあくまでも売主です。仲介業者は、購入検討者の希望している条件を売主へ伝え、売却条件と一致した場合に取引成約となります。売主が個人であるがために幅広い部分に融通が利く場合もあれば、反対に細かいところでも許容できない場合があります。そういったところが新築マンション の購入とは大きく違い、面白い部分でもあると言えるでしょう。

a.メリット

・選択肢が多い

→中古物件の何よりも最大のメリットとしては、圧倒的に選択肢が多いところです。(単純に販売されている物件数が新築よりも圧倒的に多いです。)また、選択肢が多くあるので、希望条件に合わせて調整をしやすいです。例えば何よりも価格を重視する場合は、立地や築年数制限を緩くすることで価格帯を調整できますし、さらに物件としてのグレードによっても調整することができます。価格、立地、築年数、グレード、規模感、ブランド等のあらゆる項目を建物内だけではなく物件として選択できるので、検討の幅が大きく広がります。

・実際に部屋の中、建物内を内見した上で判断することができる

→中古物件では実際に部屋の中や建物内を見ることができるのも大きな特徴です。間取り図だけでは感じ取れない部屋の開放感やリビングからの眺望を実際に確認することができます。また、室内だけではなく、エントランスや廊下、ゴミ捨て場等の共用部を見ることで管理状況の良し悪しを確認できることも魅力の一つです。

・住戸内を自分好みにアレンジしやすい

→資金面に余裕のある方は別ですが、新築マンションを購入し、入居する前に全てリフォームしようと考える人はほとんどいないはずです。(全て綺麗な状態にも関わらずリフォームするのは勿体無いので)。その点中古物件では、ある程度築年数の経っている物件であれば、入居前に最低限のリフォームは必要となります。元々大規模なリフォーム前提で検討している方にとっては、物件価格を抑え、その分をリフォーム費用に充てられるので総費用を抑えることができるはずです。また、室内状況の悪い部屋であれば、場合によっては値引き交渉の余地もあり、あえてそういった物件を検討するのも面白いかもしれません。

・引渡しまでが早いことが多い

→基本的に仲介取引では売却活動を3ヶ月〜6ヶ月程度で想定します。そのため、購入検討者は探し始めてから比較的短い期間で実際に入居することができます。ライフスタイルの変化に合わせて素早く対応できることがメリットの1つでしょう。(実際の物件引渡し日は売主と相談の上決定します。むしろ、入居時期も取引条件の1つと考えておきましょう。)

・売買価格を含め取引条件を交渉できる場合がある

→もちろん全ての場合ではありませんが、取引条件の交渉ができる場合があります。具体的には売買価格、物件引渡し日、手付金額等の細かい部分についてもご自身の希望を伝えることができます。物件によって一律で決まっているわけではないからこそ、売主の人物次第で取引内容も大きく変わってくることでしょう。

 

b.デメリット

・中古という見えない部分に不安がある

→中古物件の1番のデメリットとも言えるのではないでしょうか。特に深い理由はなく、中古というものに抵抗がある方もいるかと思います。この気持ちは理屈で変えることは難しいので、思い切って新築物件のみに絞って検討した方が良いかもしれません。(それでも一度本記事を読んで違いをご理解いただいたうえで決定いただけると嬉しいです。)

・取引のスピード感がとても早い

→仲介取引はみなさんが想像しているよりもかなり早いスピード感が求められます。基本的には実際に内見した日には、購入の気持ちを固めるものと考えておいた方がいいでしょう。しかし実際は、高額な買い物であるために、何件も内見をしてイメージが湧いている方の場合でも即断即決というのは中々できるものではありません。ただ、良い物件だからこそ早く意思を固めないと他の検討者が先に購入してしまう最悪な結果にも繋がってしまいます。不動産業者の担当者にとってもいつ誰から申込が入るかは想定できない部分もあるので、「早めに決断してください!」と急かされる状況も起こります。このようなスタイルが苦手な方にとっては、新築マンションの方が向いているかもしれません。(もちろん物件、営業担当者等によって状況は様々なので一概には言えませんが...)

・諸費用が高い

→新築マンションの項目で上述しましたが、不動産購入にあたっては諸費用が発生します。新築マンションと大きく違うのは、管理費・修繕積立金・固都税の清算金、仲介手数料が発生し、反対に管理費・修繕積立金の一時金は発生しません。この中でやはり仲介手数料が高額であるために、仲介取引の方が基本的に諸費用額は高額になります。

・仲介業者、営業担当者の当たり外れが激しい

→新築マンションの分譲業者(ディベロッパー)に比べると仲介業は規模の小さい会社でも参入できるため、中には不誠実な業者も一定数存在してしまいます。また、仲介業者の営業スタイルは基本的にはチームプレイではなく個人プレイの方が多いです。そのため、営業マンの実力にはかなりの個人差があり、接し方や知識で不満を覚えることもあるかもしれません。ただ、もちろんしっかりとした信頼のできる営業担当者もたくさんいますので、この記事で得た知識を活かして良い営業担当者かそうではないかをご自身の目で見極められるようにしてください。

 

結論

【新築分譲マンションに向いている人】

・中古というものに抵抗がある人

・購入を検討し始めてから入居するまでに時間的余裕がある人

・実際の部屋を見なくとも、広さの感覚や使い方を具体的にイメージできる人

・住みたい時期に住みたいエリアにたまたま良い物件を見つけることができた人

 

【中古マンションに向いている人】

・住みたいエリアが限定されている人

・自分で最低限の知識を身につけ、素早い判断ができる人

・自分の好みの部屋へリフォームしたい人

・なるべく物件価格を抑えたい人

 

以上で今回のテーマは終了です。

だいぶ長い文章となってしまいましたが、不動産購入は複雑なことが絡み合う難しいものですので、これでも全て記載できているわけではありません。

今後は細かいテーマごとに分けて書かせていただきますので、定期的にお読みいただけるととても嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

(この記事も読みやすいよう細かい部分を適宜修正させていただきます)

 

 

 

 

 

 

不動産売買について(最初の投稿です。)

みなさまはじめまして。

これから、不動産売買×住宅ローンという2つの視点から、みなさまの新居探しに役立てていただけそうな情報を勝手に発信させていただきます。

(東京近辺エリア、売買仲介、マンション、住宅ローンの情報が多くなると思います!)

 

まず、不動産売買とひと口にいっても、様々な種類があります。

例えば、新築or中古、戸建orマンション、分譲or注文...etc

その中から用途、希望条件にあわせてベストな選択肢に辿り着くには、少ない知識ではなかなか難しいものです。

不動産購入は多くの方の人生において一番高い買い物であり、回数も1,2回程度の方がほとんどです。そのため、間違った選び方をしてしまうと非常に後悔することとなり、場合によってはライフプランが崩れてしまうなどの最悪の事態にもなりかねません。

しかしリスクがある反面で、正しい知識を身につけきちんと検討し購入した物件であれば、住み終えた最後には別れが惜しくなるほど愛着が湧き、「この家に住んで良かった」と思える日が来るはずです。

私は、みなさまの[新居探し〜実際の生活]をできる限りワクワクした楽しいものにできるよう、今まで学んで感じてきたことをお伝えできていけたらと思います。

文章を書くのは得意ではないので、間違った言葉遣いや読みづらい文章がありましたら、ごめんなさい。

これからどうぞよろしくお願いします。

(ブログを書くこと自体が初めてなので、これから少しづつ学んでいきます!)